いよいよ九寨溝だあ


8/27 川主寺-九寨溝 Chuanzhusi-Jiuzhaigou いざ、九寨溝
  ほとんどぼーっとしたまま朝食を食べる。7時本当にバスがきた。初めてのON TIME。
 車内で「今日の夜、チベットの民族舞踊ショーを見たい人はチケットを120元で売る」との案内。[火+考]羊肉つきなら150元。つまり[火+考]羊肉が30元・・・[火+考]羊肉ってシシカバブかな?チベットの名物料理だろうからと150元を払う。8時30分ごろ、ついに九寨溝口へ。ホテルがずらりと並んでいる。山は雲がかかっている。
 「今日は出口から200mのところにあるDianli賓館で泊まります。6時に集合、舞踊ショーは8時からです。」
 入口はとてもお金がかかっている立派なもの。入場券も立派だ。 ここからエリア内を走る「環境保護車」に乗り換える。他のツアーの人も利用するので席を確保するのが大変。ガイドさんが「みなさん、日本の小姐たちを先に通 してあげて!」とさけぶ。なんだか悪いなあ。結局椅子には座れなかったけど、いつも食事で一緒になる中年夫婦のおじさんが席を譲ってくれた。「気にしなくていいよ」と言ってくれる。やさしいわあ。妻の方と少し話をしながら進む。やがて左手にエメラルド・グリーンの湖が見えた。木々の間に見えるだけだけど、これだけでもすごい。といってもあまりボキャブラリーはないので、「きれいね〜」「なんであんなにきれいな色なのかね〜」(理由がわかっても中国語では応えられないけど)と言うだけ。それでもおばさんとなんとなく会話が成立する。麻ちゃんは前の方でアシスタントの殷さんと英語で話が弾んでいるようだった。麻ちゃんは得意の英語を武器に積極的にみんなとコミュニケーションをとっている。

長海-五彩池-諾日朗 やっとエメラルド・グリーンに出会った!

 1時間ほどかけて一気に最奥部にある長海へ。その展望台のようなところはチベットの民族衣装をつけて記念撮影をする人で混雑している。ぼっとしているとあっという間に私も麻ちゃんもチベット民族の帽子を頭に被せられた。衣装をきてヤクに乗って撮影して10元だそうだ。なんだかその素早いこと。荷物はぜんぶチベット(アバ族の人)おばちゃんが持っていてくれる。有無を言わせない感じで結局それに応じることに。(無理矢理じゃなくてもやっていたかも)麻ちゃんが妙に似合っている。チベットの衣装を着ながら撮影もしなければならないので忙しい(デジカメもあるし)。しかし肝心の長海は霧がかかってまったくここからは見えない。(私よりカメラ慣れしたヤクにご注目!
 とりあえず下に降りてみる。うーん。霧の摩周湖、って感じ(行ったことないくせに!)日本人のおじさんにシャッターを押してもらう。また別 のおばちゃんは去年とてもよかったからまた来たとのこと。天気が悪くてがっかりだ、といっていた。私たちはどこのツアーなのか、というので現地のツアーだと答える。「ちなみにおいくら?」と聞かれたので「1100元」といったら驚いていた。

 さて、続いて隣接する「五彩池」に行く。こちらはみごとなエメラルド色。急な坂は観光客でいっぱいでなかなか下に降りることもままならず。でも湖底がはっきりと見え、本当に夢のような景色だ。「ここでとればどんな人でもとびきりの美人に撮れる」ということなので撮ってみたけど・・・残念ながらそのうち雨が降り出した。  
 バス停に戻り、再びバスに乗る。今度は最後部。西安の大学生カップルと並びになる。諾日朗まで戻ってきた。ここのレストランで食事をとって1時に再び集合し、出発とのこと。雨はいつの間にか止んでいる。山の上の方だけ降ったのかな?
 レストランは巨大。だいたいいつものメンバーがテーブルに着く。ご飯はセルフサービスで自分でよそう。ところがここも無秩序に並んでいて、なかなか待っているだけではご飯がよそえない。
  う、まずい。これまでの食事はまあまあのレベルで、中にはまずいものもあったけど、1品や2品はおいしい料理があった。しかしここのは全部まずい。みんなの食べっぷりでそれがよくわかる。しかもおかずが妙に少ない。これだけ?と同じテーブルのおじさんがきくと、「そう」という答えが返ってきた。やれやれ、仕方がないなあ。
 ズラリと並んだ売店で少し買い物をする。私は「ワハハ」を再び購入。1本5元は市価の倍。麻ちゃんはきれいな絵はがきを購入。他にもかわいい指輪を発見、どうするか迷ったけど、実はあまり時間がないことに気づき、先にトイレに行くことに。トイレは並んで2棟立っているのだけど、向かって左側が列になっていたので、左側へ。結構新しいトイレで清潔なほうだった。そうするうちにいつの間にか1時。買い物をする時間はない。集合場所に行くと、西安の優しいおばちゃんと青島親子のお母さんがいる。「九寨溝旅游紀念」というロゴの入ったお揃いのパーカーを色違いで着て満足げ。「20元だった」と得意そうに話すおばちゃん。
 

箭竹海-熊猫海-熊猫瀑布 雨に打たれながら歩く

 再びちょっとした混乱の末にバスに乗り、今度は反対の方の谷を上る。
 着いたのは箭竹海というところ。ここでHagaさんが、このバスにガイドとして乗っていた、チベットの娘さんを見て少し興奮。というのも私たちが日本で買っていた「中国の真髄」というかなりディープな中国のガイドブックの九寨溝のページに彼女が載っているのだ。あいにくこの時私が持っていたのは本ではなくコピー。それでも彼女に見せると嬉しそう。みんなで記念撮影もする。
 ガイドの桂さんから、ここからは自由行動なこと、九寨溝の出口に6時集合ということを聞く。また「4時半に鏡海」とも言われる。とにかく2時間半ぐらいある。箭竹海は緑色が少し濃いかな。続く熊猫海は魚がたくさんいて、嘘のように透明なのでよくそれがわかる。
 急な階段を下りて熊猫瀑布に着いた頃、雨が本格的に降り始める。登山用のレインウェアの上下を着込み、完全武装。だいたい私たち「夢幻暇期」ツアーの他にも何団体か同じような日程でまわっているようで、どこへ行っても人だらけ。おまけに写 真撮影ポイントともなると大変な場所取り合戦。中国の観光地で何度も経験することだけど、雨も降るのによくやる。こっちは多少人が入ってもかまわないと思うのだけど、風景だけをとっていても「小姐、ちょっとどいて」と平気で遮ってくる。同じように人物と一緒の写 真を撮るとなるとなかなか大変。ここは中国式に多少強引でも早めに場所をとるしかない。
 香港組がなかなかこないので待っているとようやく登場。やはり写真を撮っていて時間がかかるらしい。その間にいつの間にか麻ちゃんは殷さんと先に行ってしまった。それでも香港組はゆっくりペースなので、今度は前にいる麻ちゃんを追いかける。ずいぶん一人で歩いてようやく2人のガイドと麻ちゃんを発見。再び「鏡海に4時半よ」と言われる。かなりゆっくりしたペースで歩いても、香港組は追い付いてこない。途中、西安の大学生カップルや別 のツアーながら時々一緒になる東莞市から来たというコワモテの兄さんたちと写 真をとりあったりして進む。東莞コワモテブラザーズの話す広東語はちんぷんかんぷん。彼らの恐ろしく下手な北京語でコミュニケーション。

雨で五花海はイマイチ、「事件」の前触れ?も

 そうするうちに「五花海」に出る。九寨溝でも指折りの美しい湖とのことだけど、くやしい。雨がざんざん降っていて水面 を叩くのであまりきれいじゃない。しかもあたりが暗いのでそれを反射して湖の色も暗め。続いて孔雀河道、珍珠灘を通 過。なかなか迫力のある珍珠灘瀑布で写真を撮ったとき、フィルムがなくなる。あれ?替えのフィルムがないぞ。「うえ〜ん、大失敗だああ」 天気がよければもっとハイピッチで写真を撮っていたかもしれない。
 私のガイドブックによると鏡海はもうすぐ。余裕があると思ったのに、やはり写 真を撮りながらの徒歩では時間がかかる。遊歩道は小屋の間を通り抜ける。ここを通 る人から見えないように板で囲われているけど、どうやらこの九寨溝のエリア内で働くチベット人たちの住居のようだ。
  そこを抜けると大きな駐車場があり、大型バスが何台か停まっている。「鏡海停車場」ともある。でも私たちのツアーの人は誰もいない。ここではないのだろうか?ちょうど服務員証をつけたチベットの男性がバスの中にいたので「鏡海はどこ?」と聞いてみる。すると彼はこの道をまっすぐ進めば着く、という。10分ぐらいだそうだ。しばらく歩くとバスが通 る道に出た。ちょうどそこへ、例の西安大学生カップルの男の子が「ねえ、鏡海は右か左、どっちに行けばいいんだろう?」と聞いてきた。日本人に道を聞くとは!しかしそこは「方角士」(一応、本当に法学士です)を自認する私が「たぶんあっち」と教えてやる。彼は4時30分集合のことは知らないようだった。
  しばらくいくと本当に鏡海が現れた。名前の通 り、晴れていたらさぞかし、という感じ。残念。時間は4時半を2、3分過ぎた頃。そばに公衆トイレがあったので行こうとすると、先に行っていた人が「使えない」と教えてくれた。軽いショック。そこへ香港組も現れた。ところが4時半を過ぎても誰も現れない。あの「鏡海、4時30分」は何だったのだろう。待っている間、hagaさんがフィルムをくれた。フィルムを入れると今度は動かなくなってしまった。おかしい、電池はまだたっぷりあったはずなのに。も、もしや故障??shoudaiに電池を借りて入れてみるがやはり動かない。このショックはかなり大きい。

悲劇は樹正瀑布から始まった

 鏡海でぼーっとする4人の日本人+西安大学生カップル。雨は上がっている。そこへバスが停まる。私たちのツアーに一家3人で参加している「革ジャンパパ」がバスに乗っている! なんでなんで?彼が言うにはここに集まるんではないらしい。とにかくみんなそのバスに乗り込む。革ジャンパパはビデオカメラに普通 のカメラを持ち、4歳という一人息子、いや「小皇帝」にかしづいている。わりと地味めな妻が従う。しかし革ジャンパパは英語もなかなか上手で、いかにもやり手ビジネスマンという感じ。バスに乗っているチベット族のガイドさん(男の子)が、「今日は残念な天気です。晴れていたらとてもきれいです。九寨溝は3日に1日しか晴れません」という。悔しい。
 一度、彼の写真撮影につきあうために「日則溝瀑布」で下車(私は一眼カメラ故障のため撮影できず。デジカメも反射してだめ)。
  再びバスに乗り込み、今度は老虎海で下車。歩いて隣の樹正瀑布に行く。チベットの小屋があるところで小さな滝のようなものがあり、その脇の遊歩道が湖の向こうまで続いている。渡ってみよう、ということになり、ずんずん進む。ここで写 真だけ撮って引き返す人もいて、ずいぶん人が少なくなったが、もうちょっと進んでみる。前には例の西安大学生カップルも歩いていく。すっかり湖の反対側に出た。ここで私は引き返そうと提案するが、「でも前にいった人が引き返してこないから、このまま行っても道に出られるんじゃない?」という意見から前進することに。民族村も見渡せる眺めのよい場所でおやじ団体が写 真を撮っていたりする。これなら安心かなあ。
 ところが先に進んでも一向に湖を逆に戻るような道は出ない。それどころか、遊歩道は「工事中」といった中途半端な感じ(土台になるコンクリートだけができていて、長い平行棒のように続いている。仕方がないので、下のつるつるに滑る泥道を進むしかない。)次第に道なき道になる。続行を主張したshou-daiが先頭に立つ。雨で下はすごくぬ かるんでいる。ひえ〜。しかしかなり進んでしまったので今さら帰るのもロスになりそうだ。
 途中で悪戦苦闘しながら進んでいたおばあさんを含む家族連れを抜く。おばあさんはつえをついているのだけど、本当にこんな道、通 れるのだろうか? 私は今回の九寨溝、遊歩道が通じている、と聞いていたので迷ったあげく登山靴ではなく、軽いエアロビ用の靴にした。もちろんこれまでの整備された遊歩道ならこれで十分。だけど、この道に限っては登山靴のように滑らない靴が絶対にいい。何度も足を滑らせ、一度は尻餅をつき、一度は滑って、コンクリートの土台にあたり膝をすりむいてしまった。もう半べそ状態。トイレにも行きたいし・・・(でもなぜか途中できれいだったので写 真も撮っていたりして・・・)
 途中で工事の人にあったので、「この先、バス停はある?」と聞く。「ある。芦草海だ」 「どれくらい?」「5分だ」やった!5分でこの泥道から抜けられる!! 少し余裕がでて、写 真を撮ったりする。

そして「迷路」・・・救援?を待つ

 しかし5分たってもぜんぜんバス停があるような道に出ない。湖の向こう側にバスが通 っているのが見えるのでよけいにくやしい。 再び工事の人に会ったので、同じ質問をする。めんどくさそうに「ある」と答えてくれたが、「だいたい30分ぐらいかかる」という。あまりのショックで言葉も出ず。湖の向こう側からはバスが走る音も聞こえるのに・・・だいたい私たちが持っている地図といえば、例のガイドブックのコピーだけ。しかもそれほど詳しいわけではない。案内板も全然ない(だいたいこんな道なら工事中だから通 すべきではないでしょう?)。
 本当にこの道を西安大学生カップルは通ったのだろうか?当然、集合時間も間に合いそうにない。こんな調子で黙々と歩き、ようやく車が通 る道に出る。振り返ると「芦草海」。忘れないぞ、この湖!
 が、道に出たといってもいったいバス停はどこなんだ??どっちに歩けばいいかもわからない。そこで呆然としていると、工事の車が通 ったので、バス停はどちらか聞く。右の方を指されるがバス停は見えない。 第一バスは通っているのだろうか?そこへバンが1台停まる。九寨溝口はまだ5キロあるという。5キロ!?このおやじは人の弱みにつけ込んで、100元だせば乗せてやる、という。もちろん「不要!」と断る。教えてもらった方角に歩き出すがなかなかバス停はない。だいたい人の気配すらない。当然トイレも見あたらない。「そのへんですましちゃえば?」とも言われるが、世界遺産を汚すわけにはいかない。
 「わかった、次に車が来たら、私、女優になる。お腹が痛い振りしてどんなことがあっても停める」。麻ちゃん、堂々の「女優宣言」。エンジンの音が聞こえる。さてスタンバイ・・・と思ったらトラックに人を満載 していてとても「女優」の乗る場所がなかったり、トラクターだったり。
 それでも進まねば、と歩くと遙かかなたに建物がある。そしてその手前にバス停がある。「盆景灘」バス停とある。でも方角は正しいのだろうか?と思っていると、ちょっと先にやはり反対側のバス停があって、何人かが工事をしている(もう暗くなりかけているのに)。彼らに聞くと、九寨溝口のバスはまだあって、このバス停で待っていればバスは来るとのこと。ここで必殺!携帯電話でshou-daiが成都の旅行会社に電話をしはじめる。なんとかガイドさんたちに連絡を取ってもらって、私たちの状況を伝えようというもの。電話をしている最中、バスが来る。大喜びで思わず道に出て手を振る。するとそこにいた工事の人たちがあきれたように「ここで待っていれば停まるから!」という。だけど私たちの気持ちは無人島に残され、救助の飛行機(船?)に必死に手を振って存在をアピールしたいところだったわけ。

バスで「護送」

 バスに乗り込むと(shou-daiはまだ電話中だった)、観光客はほとんど見あたらず、九寨溝で働いていた人が帰宅するところ、といった感じ。10分ほどでようやく九寨溝口に到着。「我回来了!」
 ここで同じバスに乗っていたと思われる台湾からの若者グループに「一緒に写 真を撮って」といわれる。実は彼らも私たちの後から同じ道を来た人たちだったらしい。無事に生還できた記念を撮ろうというわけ。
 でも私たちはどこへ行けばいいんだろう?とりあえず「Dianli」賓館かな?と思っていると、殷さんが走ってきた。「とっても心配した。ずっとここで待っていた」らしい。「ごめんね。私たち迷路了!(道に迷った)」 当たり前だ。時間は7時30分。ぐぐっ。もう少し遅くなっていたら日も暮れ、大変なことになったかも。(中国の西部なので日没が時計より遅めだったのが幸い)ちなみに桂さんが言っていた「鏡海に4時30分」というのは集合時間ではなく、時間通 りに集合場所にくるためには、だいたい鏡海を4時30分ぐらいに着いたほうがいいという目安を教えてくれたのだった。なるほど。
 ホテルに護送される日本人4人小姐。ホテル名は電力賓館だった。なるほどDianliだ。 レストランで夕食を出してもらう。時間がないのでなるべく早く食べて欲しいという。見れば足下はドロドロ。ついでにトイレもすませる(電気はつかなかったけど、個室だったのがうれしかった)
 出された食事がお腹が減っていたこともあり、どれもおいしい。私の好物の「トマトの卵とじ炒め」がとくに感動的。いやここのレストラン、なかなかレベルが高いのだ。そのためまずかったらすぐにも終わる食事がなかなか終われない。
 殷さんたちが迎えに来たので、食事をあわただしく終え、「中旅大酒店」というひときわ豪華なホテルに隣接している会場にボロボロ「面 包」で再び護送される。
 民族ショーは チケットによると「快活谷民族歌舞劇院」というそうだ。すでに会場はお客さんで一杯。指示された席につくと、隣には例の西安大学生カップル。こいつら、平然としている!男の子が軽い調子で聞いてくる。
「どうしてこんなに遅くなったの?」。あんたらのせいじゃ!!!
「もしかしてあの道を通ってきたの?」。だから足下が泥だらけなんじゃ!!
笑い出す男の子。(ちなみに「奴」の北京語はとても聞き取りにくい。広東風って感じ)

民族舞踊ショーは異常な盛り上がり

 すぐ歌や踊りが始まった。アバ・チベット族の衣装をきた小姐お兄さんが踊ったり歌ったりする。かなり音響が大きいのに、隣の「奴」はおかまいなく、大声で話を続ける。
「あの道、本当に来たの?下は滑るし、工事中なのに?」
「あなたたちこそ、あの道を行ったんでしょ。付いていったんだよ。なのにどうしてそんなに早く着けたの?」
「僕たちはすごく急いで走るようにきたからさ。ピュー!って」
 あ〜そうですか。あの道を共に歩んだ同志ということで、出されたバター茶で乾杯(まずい)。まずいといえば羊肉も、想像していたのではなく、ただの乾燥羊肉。けっこうくせがあるのでほとんど食べず。「奴」らは最初から頼んでいない。これが30元もするんだから正解。
 ツァンパやバター茶など、複雑な味のものを口にしたときの私の反応を見ては「奴」はおもしろそうに笑う。本当に軽いノリの奴!
 途中で客席をまきこんでのダンスになる。驚いたことに客席のほぼ全員が真ん中のステージに出て、盆踊りのように(?)輪になって踊る。もちろん私たちも踊りの輪に参加。中国人ってノリがいいのかなあ。
 そのあともいろいろプログラムが進み、今度はチベット風の綱引き選手権が行われることになった。腰に綱をひっかけて後ろ向きに引っ張る。引っ張られた方が負け。希望者は手を挙げる。立候補者は体格のいい人ばかり。私は「奴」に、「あなた一番若いんだから出なさい」と、無理矢理手を挙げさせようとするが、真剣にあわてて「見て!僕の腕はこんなに細いよ。あんなに大きな奴とやったら勝ち目はないよ」といいわけ。私たちのグループから誰も立候補しなかったので(どうやら旅行団対抗らしい)、強引にガイドの桂さんが一番体格のいいおじさんを指名する。
 ところが1回戦、このおじさんは勝った。2回戦。桂さん、「みんなで応援するわよ!」というと、全員が前に集まり、応援。これがものすごい盛り上がり。声をからして「加油!加油!」。みんな力が入る。最初はかなり引っ張られ劣勢だった我らが「夢幻暇期」隊のおじさん、応援が効いたのかものすごい巻き返し。応援団もさらにヒートアップ。が、ついに力尽き、負け。おじさんヘロヘロ。みんなもヘロヘロ。中国人の熱い一面 をかいま見たのだった。
 結局、これに優勝したのはシンガポールからきたという華僑のおじさん。格幅のいい人だった。実は優勝者にはそのあと、チベット式の結婚式の花婿役になれるご褒美がある。美人の花嫁との結婚式にまたまた大盛り上がり。
 ダンスや歌もよかったが、アトラクションがなかなか楽しいショーだった(料理はちょっと・・・)
 ふたたびバスに乗って、私たちはホテル「新九賽賓館」へ。明日は8時集合という。殷さんが「今日は疲れただろうから明日の朝は遅め。ゆっくり休んでね」といってくれた。
 ホテルはなかなかゴージャスで新しい。かなり部屋数もあるみたい。部屋に戻ると、香港組から「コーヒー飲みませんか?」のお誘い。ホイホイと隣の部屋を訪れる。彼女たちはちゃんとコーヒーを持ってきてペーパーフィルターで出してくれるのだ。山に登ったときに飲むコーヒーはおいしいけど、本当にそんな感じ。おしゃべりにも花が咲く。臥龍のことも相談する。明日は必ずガイドさんに言わないと。
 部屋に戻り、気になるカメラのケア。やっぱり中が少し濡れている。可能なかぎりティッシュで本体を拭き、動いてくれるのをひたすら祈って眠りについた。

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