福田選手に出会う&いよいよグアナファト入り! 第5日目(2005.9.27)

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妊婦ハアハア事件

 9/27 夜、福田選手となぜか車座になっておしゃべりをしている夢を見た。やっぱりイラプアトへいけ、ということに違いない。
 朝8時30分、ケレタロ発イラプアト経由グアナファト行きゴージャスバスに乗り込んだ。
 出発して、映画もはじまり、そろそろシートを倒して寝ようかと思ったとき。
「ハァハア」
 ハァハァ?そんなハァハァするような映画じゃないのに?
 見ると通路の反対側に座っている妊婦さんがハァハァしているのだ。
・・・出発間際、彼女が乗り込んできたとき、ハラキリ女はその腹に目がいった。 バスケットボールのような大きなお腹を堂々でーんと、ハラダシしていたのだ。

おやまあ、こりゃ大胆!
こっちでは臨月だろうが、流行のハラダシなわけだ。それにしてもなんかあったとき、お腹丸出しで大丈夫なんだろうか、とハラキリ女は心配した。
 そのうち、ハァハァは激しくなり、なにやら訴えだした。隣の席のおっさんがメヒコ妊婦の手を握って懸命に励ましている。実の父親かと思ったら、単に隣に座ってしまっただけらしいのだが、メヒコのおっさんは親切だ。
 バスの冷房はきつい。それにゴージャスバスとはいえ、揺れる。 単に気分が悪くなっただけならいいが・・・陣痛?
 後ろの休憩ブースにある座席にいったんは移動したが、バスケットボール腹をかかえ、ますます苦しそう。周りの乗客はほとんど寝ていて騒動に気づいていない。おっさんは私たちに「大変なことになっちゃったよ〜」とかなんとか言っているらしいが、言葉の不自由なハポネスたちになすすべなし。
 やがておっさんは近くの席で寝ていた女性を起こして、彼女のサポートを頼んだ(さすがにこういうのは女性がいいと判断したのだろう)。さらに、運転手のところまで行き(ブースは仕切られている)事情を説明。
しばらく走った後、料金所に救急車が待機していた。
 やるじゃん、メヒコ。やるじゃん、おっさん。ビバ、メヒコ!
大騒ぎになったわりにはメヒコ妊婦は自らしっかりした足取りで(え?)バスを降り、救急車に乗り込んでいった。
 おそらく実家のあるイラプアトかグアナファトで出産するつもりで一人このバスに乗り込んだだろうメヒコ妊婦。ひょっとしてそのまま一人知らない街で出産したのかもしれない。だけどきっとみんな親切だから(田舎だし)大丈夫だろう。
 こうしてバスは再びスタジアムの待つイラプアトへと向かったのだった。

「100スタジアム目」めざして

 イラプアトについた。荷物係のお兄さんがスタオをみるなり、「ケンジ、ケンジ」と話しかけてくれたらしい。とはいえ、情報といえば、「セルヒオ・ラモン・チャベス」というスタジアム名だけ。とにかく、タクシーで向かった。
 ここには行きたい理由があった。スタジアム・マニアの「訪れたスタジアム100会場目」がここなのだ。そして、このクラブに元Jリーガーの福田健二選手が所属している。
 明日は試合だから、うまくいけば練習がみられて、福田選手にも会えるのでは、と期待してきた。これまでの経験から練習は朝10〜11時ごろにやるのでは、と読んでいた。
 最初についたのは人っけがない、ゲートの方。野良犬に遠吠えされながら、そこでとりあえず記念撮影。
 スタジアムを半周すると門がある。サポーターが入れよ、と手招きしてくれた。遠慮気味にオフィスらしい入り口FOTOをのぞいていると、用具係のおじさんと目が合った。たいてい「ダメダメ、入れないよ」なのに、笑顔で「入っていいよ」。

うぉーお?(←興奮したときのスタオの叫び)
 「階段を下に行って上がるんだよ」と言われたとおり、下に行ってあがると、出たらピッチだった。

ピッチに潜入

 え?いきなり、いいの?と私。
 うぉーお?
とスタオ。
 私たち一般人なんだけど、と思いつつも、ベンチに座り関係者のように練習を見守るFOTO。スタジアム・マニアは興奮しながらも「100」の紙を手にピッチに座ったり、ピッチのアップ写真を撮ったり、と撮影に熱中。FOTO FOTO
 ウォーミングアップの練習FOTOがおわり、いよいよミニゲームが始まろうとしたとき。「オラー!」と一人の男性がピッチに現れた。どうやら記者のようで、カメラを取り出し、練習風景をバシャバシャ撮りだした。そしてなぜか私たちもバシャリ
「もしかして、私たちも撮られている?」
 しばらくしてメヒコ記者は「プレス?」と聞きにきた。
「うんにゃ。私らはハポンの旅行者で単にフットボールが好きで、フクダを見たいから来た」(一生懸命、頭で動詞を「一人称複数形」に活用させながら)
「どこから?」・・・取材になってしもうた。
 しかし、微妙にスペインでのスペ語と違うのか(弁解)、なんかすごーく聞き取りにくいのだ。
 「??」疲れる。単語がなかなかわからず、一人パニックに。
(英語で聞いてくれよ)との思いも通じず。
 名前は?と聞かれたので、2人分紙に書いてあげる。

 ただ、辣腕P様であるので、スタオのことを「彼は、世界中のスタジアムをまわっていて、ここは100スタジアム目になる」とアピール。
「明日(の試合)は来るの?」
「こない。グアダラハラだから」
「あとでフクダと写真撮らせてもらっていい?」
「ほいきた。よろこんで」
と、いったん会話終了。

「どこの新聞かな。聞いたほうがいいね」
「あとで教えてくれるんじゃない」
 そして練習を終えた福田選手と、3人話をしているところにやってきて1枚だけバシャリ。さっさと取材を終えて記者、帰社。
結局名前を聞きそこなった。でも「100」を記念したスタジアムで、取材されちゃったのだ。
 私は海外での取材を受けるのは2度目。去年はポルトガルのスタジアムで、スペインのラジオ生中継でインタビューされた。えへん。
 福田選手は、選手が飲んでいるスポーツ飲料が入った「ビニール袋」を2人分持ってきてくれた。口でビニールの端をかみ切って飲むんだそうだ。なんともワイルドだ。
 短い間だけど、お話もできた。
「毎日競争で厳しいけど、充実している」。ヨーロッパに対する対抗意識も感じた。
「どうしてもヨーロッパばかりに目が行ってしまいますからね」
 ラテンアメリカの厳しい環境のもと、がんばっている福田選手。メキシコ・リーグでただ一人の日本人。2部とはいえ、結果も出している。なんで代表に選ばれないか不思議なくらいだ。スタオの100スタジアム目の話をすると、驚かれた。
今日はグアナファトで宿泊だというと、「きれいなまちらしいですね」
 「らしい」、ということはまだ行ったことないんだ。近くの美しい街に行けないほど休みもないんだな。
 サインをもらい(スタオ興奮気味)、写真をそれぞれ撮らさせてもらってピッチを出た。FOTO

福田選手の公式ブログ↓
http://blog.kenji-fukuda.com/

 

 再びタクシーでバスターミナルへ戻り、1:10のグアナファト行きに乗る。これは11:00ケレタロ発だから、ちょうど1本早く出た分、イラプアトに行ってこられたというわけ。バスターミナルのプレミア・プルス社の荷物係は行きと同じお兄さんで、ケンジに会ったというと、とても喜んでくれたそう。スタオも気分上々でお兄さんにチップをあげたらしい。

ここから観光編


 本日の大事な目的を果たしたスタオは熟睡。グアナファトまでは1時間弱。
 ターミナルに降りるも、それらしい古い町は見えない。メキシコはバス・ターミナルが郊外にあるのが多いのだ。グアナファトも中心部まで少し距離がある。ここはチケット制ではないようだが、タクシーに聞くと、35ペソが統一価格のようだ。バスターミナルは本当に周りに何もないような、平凡な場所だったが、トンネルを抜け、山を越えていくと、カラフルな家が岩肌に吸い付くように拡がる、かわいらしい街が見えてきた。
 薄暗いトンネルで降ろされる。「この階段を上がっていけばホテル」。いきなり降ろされ戸惑うが、このトンネル、実は坑道の跡。グアナファトの地下を貫いていて、今は車道になっているのだ。オレンジ色のカンテラだけがともっているが、降ろされたところはバス停になっているようで、みんなバスを待っている。(NHKの世界遺産の番組でも同じ階段が映っていた)

夢のコロニアル都市とコロニアルホテル

 古い階段を上がるといきなり視界が開け、まぶしい光が飛び込んできた。アコーディオンに乗せた歌も聞こえる。ホテルが立っているウニオン広場にでたのだ。いきなり、まるでどこでもドアのように、中世の古い町並みに飛び込んでしまった。ケレタロのように広場に面して、レストランが軒を連ねている。
 店の奥がホテル「ポサダ・サンタ・フェ」のフロントだった。きちんと予約番号をメールで伝えてきたように、きちんとしたホテルだ。初めて、朝食付きだ。グアナファト1の景色だ、というガーデンビューの部屋にしてみた。通常のツインルームとの差額は、なんとスタオが出してくれるという。(通常は、比率を決めてワリカン)つまり、今回の「一点豪華主義」の部屋なのだ。
「部屋番号は2番。古いカギを受け取り、2階へ。その部屋は天井が高く、お決まりのように天井にファンが回っているFOTO。ケレタロのホテルより、その風が優しく心地いい。FOTO
 でーん、とダブルサイズのベッドが2つ。窓を開けると、広場の賑わいが聞こえてくる。ここでゆっくり「乳頭温泉」の湯でもつかりたい・・・が。素敵なこの部屋も、あるのはシャワーのみ。
 ワタクシ、少しコロコロウンチぎみなので、トイレにこもる。持ってきたトラベルウォシュレットを頼って・・・と思い、お湯をひねると。いつまでたってもお湯はお湯にならず。水を出してみるが、こっちは水のまま。コロニアルホテルの弱点・・・それは水回りのインフラ。洗面台がダメなので、シャワーで試みるも、あまりかわらず。お湯につかるどころか、シャワーの時寒くならなければよいが。
 少し落ち着いたので、観光に出ることにする。スタオとしては夕方からのCLが見たいらしい。日本ではいつも夜中、早朝でもこちらでは夕方だから見やすい時間帯だ。

まずは腹ごしらえ

 朝からまともに食べていない。遅いランチを「チキングルグル」の店、「ラ・カレータ」 FOTOで 食べることにした。メインストリートの通りをなだらかな坂を下りていく。庶民的な人気の店、ということだったがさすがにピークを過ぎた時間だったので、客はガラガラ。奥でおばちゃんがタコスをのばし、鉄板で焼いている。チキンは1/4羽が出てきた。これにサラダとドリンクがつく。25ペソ、安い!他に3人のナゾの日本人がいた。男女不明な人1人、若い女性、わりと中年の女性・・・まあこっちも「引率の中年女性とセイネン」。ナゾといえばナゾの組み合わせかも。

市内散策でロマンに浸る(約1名)

 街をぐるりと周り、イダルゴ市場FOTOを見てからアロンディガ・デ・グラナディタスの前を通過。このとき地図をスタオが持っていて、まかせっぱなしにしていたので見所なのにすっかり頭から抜けていた。
 博物館になっているディエゴ・リベラの生家に行く。思ったより展示物も多い。メキシコ・シティでディフォルメされた壁画を見てきたため、若かりし頃のタッチがとってもしっかりしていたことに意外な気さえする。ピカソもそうだったけど、結局「下手ウマ」ではなく、しっかりした画力があってこそ打ち立てた独自の画法なんだな、と改めて思う。彼の妻フリーダ・カーロについての展示もあったので、スタオに説明してあげる。
この眉毛ゲジゲジの人が奥さん?有名な画家なんや?」。
「うう」スタオの感性はすごく一般的だ。
 ブラブラ歩いてFOTOグアナファト大学の正面FOTOに出た。立派な階段だ。ホテルの裏手まで戻ってきたので、いったん部屋に戻ることにした。

そして闘う。

 ちょうどCLが始まったところで、すっかり観戦モードになったスタオ。こちらもかなり疲れていた。外からは賑やかな音楽が聞こえる。昨日のケレタロのホテルと違い、高い天井のファンがいい感じで回って、さわやかな風が送られてくる。 ジュルルル ( ̄q ̄)zzz   
 起きると、CLは終わっていた。隣では大音量でスタオのいびき。もう6時30分。このままだと観光を行かずにずっと寝続ける気がしてたたき起こす。
「起きやー!早くしんと日が暮れてまう!」
「えー?もう少し寝せてよ・・・Zzz」予想通りぐずりだした。
「一人で行かせる気かあ?え???」
 しばらく格闘を続け、ようやく起きてもらう。クエンカではこのパターンで私一人夜の観光をしたが、やっぱり夜道の一人歩きは危ないからね。
まだ日が暮れるのに時間があるようなので、買い物をしがてらブラブラ歩く。アロンディガは6時までなので、もう閉まっている。明日の朝イチで行くことにした。
 さっきのチキングルグルの店の近くに口づけの小道があるので行ってみる。といってもスタオはまったく興味なさげ。確かに向かいの家と家がくっつきそうな、せまーい小道があったFOTO。それを確認して「はい、もういい?」。ちぇ。ロマンのないやつめ。なんでもロミオとジュリエットのような悲恋伝説があるとか。この片方の家は裕福なスペイン人の娘、向かいの家はインディオの炭坑夫。2人は恋に落ちたが、娘の父親が大反対。あるとき、この窓でキスしているのを見つけ、炭坑夫の背中を刺して殺してしまったんだとか・・・だけどここをくぐるとシアワセになるとか、ここでキスすると結ばれるとか、伝説とは裏腹な噂が。(ありがちだね)
 途中けっこう多いのアクセサリー屋さんで太陽のカレンダーをモチーフにした銀のペンダントとピアスを購入(してもらう)。

ピピラの丘へ

 それにしても観光客が多いのか、平日のわりに結構な人出だ。広場まで戻り、カテドラルの裏手にあるピピラ像へのケーブルカー乗り場へ。「歩き方」には恐ろしげに「ピピラ像の展望台へは歩いても行けるが、一人歩き、夜道は強盗が出るので危険」とあったので、20ペソの往復を買う。ちと高くないか?
 こうして「フニクラ」に乗り、展望台へ。ピピラというのは独立戦争の時に活躍した坑夫で、地元の英雄だ。展望台FOTOは人も少なく何組かカップルがいるだけ。かなりの強風だ。
「ずごいがぜや。ざむいーーーい。だずげで」。
 街は確かに美しい。宝石にたとえられるのも分かる。少しずつワイン色のフィルターがかかっていく。
 あらかじめウインドブレーカーで来たが寒い。だけどまだ夕暮れなので、これから日が暮れるまで撮影しなければならない。風を遮るようなものもない。写真屋のおっさんが寄ってきたが、今時古いポラロイド写真で商売っていうのは厳しいなあ。さっさとあきらめ、下山していった。見るとチキングルグルレストランにいた、トレス・ハポネスたちがいる。なんか気合いがはいっていて、性別不明の人(たぶん女性)は三脚を持っている。おばさんの方はどうやらガイドで2人とは離れたところで一人立っている。
 やせた犬が寄ってきた。実は動物が苦手(嫌い)なスタオ、逃げる。
 寒いので、どこか風がよけられるところでもう少し日が暮れて暗くなるのを待つ。ようやく見つけたのが、ピピラ像の足下の台座の階段。
 こうして泣く思いで撮影したのが、以下の写真FOTO FOTO FOTO。家には暖かな明かりがともり、主要な建物はライトアップされ、黄金色に染まっていた。さきほどとは違う美しさだ。寒いけど、ずっと見ていたい。しかし少し薄着で来ていたスタオはもう限界らしい。
 3人組は歩いて丘を降りていった。
「降りられるやんかー!」。こちらは再びケーブルカーで降りる。

NHK効果?

 まだ店も開いているので、重い足取りのスタオにかまわず、再びショッピングを楽しむ。かわいらしいワンピースが目に入って入ったお店。なかなかお店の趣味がいい感じ。スペイン系の、上品なマダムが応対する。ワンピースは2歳用だという。迷うスタオ。私は自分のネックレスを買う。
「明日はフィエスタだから」
 あれ?明日?聖セルバンテス祭は確か10月なはずだけど、何だろう?「明日はグアダラハラに行くから、見られない」「あら、残念!」
「日本人?」「Si!」「今年は日本人がたくさんくるのよ」。そうなんだ。 私は残念ながら見逃したけど、グアナファトがNHKの世界遺産の番組で紹介されたそうだ。その効果か? ネックレスは青い紙と、ショッキングピンクのリボンでかわいくラッピングしてくれた。

ピザだってえ??

 しかしこの人出は明日のフィエスタと関係があるのかもしれない。夜も通りは驚くほどの人でびっちり。
「なんでこうも人が多いんや!なんの目的があって歩いとるんや。意味わからん!」スタオ、キレ気味。
 しかもそろそろ何か食べたいのだが、「もうメキシコ料理あきた」と言い出す。そんなこと言っても・・・(街でみかけた)「ドミノ・ピザでもいいよ」。
 スタオの好物は宅配ピザとエビなのだ。
はあ? メキシコに来てもピザか。納得できず、あちこち探してみるが、見つからず。明らかにやる気ないスタオ。面倒になって、ドミノではない別のピザ屋に入る。ドリンク付きだったが、ファンタのような合成着色料のコールドドリンクしかなく、ピザもイマイチだった。変な満腹感。それくらいならドミノの方がよかったかも。しかし・・・ねえ。

夜の観光に挫折

 広場ではセレナータの楽団「エストゥディアンティーナ」が集まっているFOTO。今日は平日の火曜日、こんな日はやらないと思ったが・・・人出は相変わらず。出発まで待っていようと思ったが、風も出て寒くなったのもあり、根性がなくなった。かといってホテルのレストランは高いし、外は寒いので、その隣にあるカフェへ。外のテラス席はあまりにも寒いので中に、と思ったが、そこも吹き抜け状態でそれほど暖かくない。 スパゲッティがあったので入ったが、結局タコスを注文。中途半端にピザが邪魔をする。
 広場に戻るともう楽団はいなくなっていた。ツアーに出たのだろうか。このツアーに参加する、というのも考えていたが、きっとスタオは行かない、と言っただろうから、まあいいか。

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