チベットの女 イシの生涯 益西卓[王馬] 

★★★★ 

監督:謝飛(草原の愛) 出演:テンジン・ドガー ラクチュン オンドゥ リンチェン・トゥンドゥプ


No.88

 チベットを舞台にした映画となると、田荘荘の「盗馬賊」がありますが、なんとなく今の時期にこれが作られ、日本でも公開が許されたとなると、政府の意向があるのでは、と勘ぐってしまう。そんな先入観で見たのですが、思ったよりもプロパガンダ的要素は感じませんでした。確かに中国政府がいう「チベット解放以前」の封建制度のもと主人公・イシのような女性は、今の物差しでみれば「選択の自由がない生き方」を強いられてきたわけですが・・・こういう女の一生涯を描いた大河ロマンとなると、どうしても現代を生きる孫娘を対照的な存在として描くのですね。「紅酒」がまったく同じようなパターンでした。その「対比」を際だたせたかったようですが、少しわざとらしさがあった。それでもイシは幸せであったとは思います。チベット人俳優を使い、チベット語で語られていたのがよかった。しかしオリジナル版からかなりカットを強いられたらしく、できれば完全版で見たかった。
(2003.2.9)

 

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