No.99

天上の恋歌 天上人間
★★1/2 

監督:余力爲(ユー・リクウァイ) 出演:レオン・カーフェイ、呂麗萍  ワン・ニン(王寧)

 大陸から香港にやってきた4人の人間模様。とはいえ、彼らが決定的に結びつくのではなく、ジェンとリーのようにいざこざがあったり、表面 だけの関係だったりしてそれぞれに孤独なのです。セリフや状況を判断する場面も少なく、それぞれどんな境遇にあって、何を考えているのかなかなか把握できなかった。いきなりジェンがヤンの足を踏んだと思ったら次のカットではジェンが金を無心し、やがて同棲していることがわかる、ってな具合。だいたいエンと途中で挿入される長い髪の女の子が同一人物だなんて、最後まで気がつかなかった。
  だけど彼らをつなぐ小さなモチーフがなかなか面白い。とくに広東語、北京語入り交じっていてその絶妙な使い分けにもメッセージが込められているようです。北京語のテレビやラジオを聴く彼ら。仲間内では北京語、「商売関係」では広東語。支離滅裂なことをいうジェンの独り言?は広東語、それを聞いてあきれるヤンの反応は北京語・・・。テレサ・テンの歌、往年の女優のブロマイド、ラジオの恋人紹介、などなど。たぶん香港に住んでいる人ならこうした小さなエピソードひとつひとつにメッセージを感じることができるのだろうけど、日本人には少々ハードルが高い。それにやっぱり「タバコ」シーン、えぐい場面 が目についた(タバコ吸いながらのキスなんて悪夢だ)。
  ただし呂麗萍の広東語、レオン・カーファイの(ちょっと下手な)北京語セリフが聞ける楽しみはあります。ワン・ニンは「恋する惑星」のフェイ・ウォンを連想させる、不思議な魅力をもった新星。ちょっと彼女がダンスを踊るシーンがあるんだけど、なかなかしなやかで美しかった。
  そうはいっても110分という時間ははっきりいって長い。レオンが私の好みでないことにも原因があったかな?

 

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