No.113

熱帯魚

★★★★ 

監督:陳 玉勲 出演:リン・ジャーホン、シー・チンルン、リン・ツェンスン

なんだか、台湾の侯監督を思わせる映像表現だな、というのが第一印象。なんだ、少年のちょっぴりほろ苦い(ちょっと単調な)青春グラフティか、と思っていたら、誘拐事件になったところから、どんどん話に引き込まれていった。とんまな犯人が次第に誘拐した2人の子供と心を通 わせ、やがて家族ぐるみで「匿う」。その誘拐犯ぶりがあまりにも間抜けていて面白い。いきなり水浸しの家で平然と食卓を囲む家族、超あやしげな「蛇女」(今時・・?)など、ちょっとシュールで滑稽なシーンが面 白い。最後の主人公の劉少年の機転もいい。台湾の受験事情もちらりと顔を出し、政治家の思惑がからんだりマスコミの「キャンペーン」で世論が作り出される過程など、風刺も効いていそうだ。みんなでたわむれて、海辺で「オブジェ」を作るシーンとか、ちょっと北野武の「菊次郎の夏」を思い出してしまった。今後に期待したい台湾の監督を見つけた感じです。

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