No.166

ふたつの時、ふたりの時間
★★1/2

監督:蔡明亮  出演:リー・カンション

 カンヌ映画祭高等技術院賞受賞。
 はっきりいってちょっと苦手な監督なんですけど、がんばって見ました。「Hole」ではアパートの上下に住む男女の心理ドラマでしたが、これは台北とパリに隔たられた男女の心理ドラマ。路上で時計を売っている「シャオカン」が、パリに行くという女から無理矢理つけている時計を売ってくれとせがまれる。それからシャオカンはいろいろな時計を「パリ時間」に合わせて変えてしまう。ふたりは不思議に心理がシンクロしあって・・・「パリ時間」になっているのを、父を亡くしたショックから少しおかしくなっている母は「お父さんが戻ってきた」と勘違い。ちょっと話が面白くなるかな、と思ったのですが、結局かなりアヤシイ方向に行ってしまいました。(お母さん、怖いです)
 ようやく気がついたのは、この監督は「とくに美しくもない普通の風景を照明などで独特の雰囲気をもった空間に表現するのがうまい」ということ。ストーリーやリアルさなんて追求しなくていいんです。部屋の照明が面白いな、とか、祭壇の赤、水槽の青に緑のレトロな電気ジャーが面白いな、とか、そういう味わいをするべきなんだねえ。(く、苦しい)。でもどうしてもいやだったのは、夜中にビニール袋に放尿するシーンとか、女の子が洗面所で吐くシーンが、ロングカットで出てくるところ。かなり不快です。んで結論としては、1回見ればいいや、って感じ。(2003.5.21)

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