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入院後半「排泄関係に奮闘編」


 

●涙にくれる誕生日
 
9/15 誕生日なのでマダムとの約束どおり、「来客時用」ピンクのネグリジェを着用。朝の回診で抜糸があるかと思いきや、そのあと改めて女医のM岡先生がやってきた。
「実は抜糸の中でも一番痛いかも」(え?今、なんて?)。「せんせ、今日私の誕生日なんですよ。だからお手柔らかに・・・」「そうなの・・・。ほんと、ごめんね。いつもこれをやるたびに罪の意識を感じるのよね。ストマは粘膜だから痛いし、針も多いのよ。出血するかも」え??こんな、病室のベッドで気軽な感じでやる抜糸じゃないんでは???痛み止めもないのに?しかも今日、誕生日なのに?ほんとだったら休日だから処置もなにもないへーおんな日なのに?なんでよりにもよって。
 ホチキスで止められているところを1つ抜かれただけで猛烈な痛みが走る。2つ、3つ。痛くて声を上げてしまう。「血が出てきた」ふうええええ。Nさんが出血部分をガーゼで押さえる。さらに明かりがほしい、というので枕元の明かりがともされる。ぜいぜい。病室の他の人にも叫び声が聞こえているはず。それでも1針抜かれるたびに「いたーい」と叫び、悶絶続く。ブリブリピンクのネグリを着て、この仕打ち・・・。「ま、まだ半分も終わってないのよ〜」冗談やめて!「いっ・・・った〜」あまりの痛さに涙まで出てきた。それでも終わりがこない。Nさんが「がんばって」と体をさすってくれる。横を向けばラウールの笑顔が。(痛いよ〜ラウール、助けてぇ!)
 長い悶絶のあと、ようやく「終わりました。じゃあ、パウチを貼ってもらって大丈夫です」。ふ〜と安堵。しかしストマは常に活動?するのである。寝ているひまはない。Nさんが「ええっと・・・」と説明書を見ながら(だ、大丈夫?)、出血しているはずの抜糸したストマまわりの肌に、土台(フランジ)を貼る。今日からはツーピースというタイプになり、フランジは1回はると5〜7日ほどつけていられる。パウチだけを毎日交換すればいいとか。しかもガス抜きは、上の部分のポッチを外して簡単にできるようになった。うんちょすを捨てる下の部分もいままでの輪ゴム止めからクリップになって、進化した感じ。「これから少しずつ自分でできるようにしてね」。とりあえずガス抜きの方法を教わる。それでもさきほどのダメージが相当あって、午前中はずっと横になって過ごす。手術後の痛みよりつらいかもしれない。

●みんなに祝ってもらう

 午後ようやく起きあがれるようになったころ、naoさんがやってきてくれた。お誕生日おめでとう!と、お花や(ちゃんとアレンジの)カード、そして・・・「RAUL」の名前入りバスタオル(この前買ってきてくれたかわいいタオルとおそろ!)をプレゼントされた。「RAUL」のアクセント記号だけはつけられなかったとか。なんて私のことをわかってらっしゃる。今朝の痛い記憶がすっかり飛んだ。さらに「栄養科」のお姉さんが「お誕生日おめでとうございます」というカードと共に、やはり小さな花束を持ってきてくれた。昨日いただいた花と共に、テーブルは花だらけに。こんなに花をもらった経験って、あっ!(墓穴)。
 naoさんとは3時頃まで一緒に過ごす。「何か欲しいもの、みんなにまわすから言ってね!」「じゃあ、金の烏龍茶」。実は相変わらずぼうくん中で水分をなるべく摂るように言われているのだけど、売店に売っているお茶や烏龍茶にあきてしまった。伊藤園の「金の烏龍茶」がいい、とわがままなリクエストをする。さらにこのグループ?には「北方謙三の三国志をリクエストしているので、とりあえず1、2巻をもらう。
 彼女を送ってベッドに戻ると、S女史登場。「Oちゃんと来る予定だったけど、急に仕事が入って締め切りで来られないんだって」。いや〜誕生日に顔をみせてくれただけでもうれしい。小さなビニールバッグに入った花束を持ってきてくれた。これがとってもかわいらしい。邪魔にもならないし、ナイス!一時期は一緒に9月にスペイン?なんて話もあったけどすっかり夢物語に。結局10月のはじめ、一人でイタリアそれもフィレンツェに行くことにしたそうだ。それと今回のリーガ放映権WOWOW獲得の裏話?などを聞く。「大正時代の身の上相談」など、軽い読み物の文庫本を差し入れてくれた。
 さらに彼女を見送り、戻ってみると、花束をもった、S籐さんが。実はマドリーの公開練習の行われた東京ドームで隣になり、意気投合したのだが、会うのはそのときいらい、2回目。携帯のメールで入院を知って、わざわざ来てくれた。あれよあれよという間に花束を水揚げして、昨日あおきむたさんが借りてくれた花瓶に手際よく活けてくれた。2人のサッカーファンからのお花でいっぱいになった花瓶。元気が出る色だから、と黄色を主体にしてくれたそう。ますます花のテーブルがゴージャスになった。S籐さんは初対面、短時間で気があっただけに(お互いベッカム不要論支持者)サッカーネタで大盛り上がり。録画できなかったウクライナ戦も、ラウールがハットトリックしたバリャドリー戦も録画してくれているそうで、安心した。さらに来年のポルトガル行きについて話す。いくらでも話はつきない。すっかり朝ダメージいっぱいの病人だったことを忘れた。すごくパワーをいただいた感じでうれしかった。
 夜、またもやサッカー好きの看護婦さんWさんとお話。ついでに?溜まったうんちょすを自分で捨てることに。トイレの後ろにある、採尿カップなどを洗う水道でWさんについてもらい、やり方を聞きながら捨てる。水道だと届きにくいので、ビニールを敷いたのう盆というものに捨てる。しばらくは捨てるときは看護婦さんについてもらうことに。
 夜、阪神の優勝が決まる。Mくんとかきっと大喜びだろうな〜。こうしていろいろあった誕生日が終わった。


●紙細工?

9/16 ブラボー!ついに普通食。といっても朝のメニューはほとんど変わらず。朝の回診。「リンパの転移はなかったが・・・」と話し出したが、ただならぬ花の量に驚いた末広亭。すかさずnaoさんのカードを見つけ「お!Happy Birthdayだったか!」。いきなりティッシュをとって、はさみでなにやらやりだした。はさみをつかった処置でもするのかと、まわりのドクターもナースも、私もじっと、手元を見つめる。「Happy Birthdayな、じゃあMerry Chistmasのころには・・・やっぱりティッシュじゃうまくつくれねーな!だめだ、また紙で作ってやるからな。いや、花にチョウチョをつけてやろうと思ってな!」チョウチョ?紙細工?やっぱり寄席での芸人って感じ。ところで「リンパ」の話やら、「クリスマス」の話はどーなったんだ?
 少しあとでM岡先生が顔を出した。「院長、何かストマのこと言っていた?」「いいえ何も」あきらかに落胆するM岡先生。「そう・・何も」。M岡先生以下のスタッフは院長の行動を先読みしてあえてストマ抜糸を早めたのに、不発に終わったのだ。だけどそのために私の誕生日は涙と血で染まったんである!!(ちょっとオーバー)だからがっかり、ということだろう。
 清拭の時間、Nさんにパウチを換え方を教わる。換えるとき、ストマ(巨大な梅干しのようなので、以下梅ジロー)と周りをガーゼで拭いてきれいにする。ううう。昨日の痛みの記憶もあり、おっかなびっくり拭いてみる。ほとんど感覚なし。梅ジローをじっくり見たのは初めて。あたり前だけど動いているので気持ち悪。さらにとりかえたパウチはうんちょすを捨てる水道できれいに洗って、そこで乾かしておく。他の人のパウチも干してあるので間違えないようパウチにマジックで名前を書いた(うーん、複雑な心境)
※梅ジローというのは、昔ある雑誌の編集をやっていたとき担当していた著者の名前から。80歳すぎの漢文の研究者で筆書きの原稿を解読するのが大変だった。でも最後には結構仲良くして?いただいた。
 

 お昼に普通のゴハンがでてきた。しかしゴハン220gって多い。いよいよS女史にもらった「ふりかけさまさま」出動。お箸も出動。
 尿の袋があるせいで、今だに点滴台を連れて歩かなければならない私。歩いているとき、M尾先生が通りかかり、ぐぐ、っと点滴台を低くしてくれた。「そっか、もう高くする必要はないですね」「この方が歩きやすいでしょ」。(M尾先生ってほんと、よくしてくれた。サッカー好きに悪い人なし!)
 昨日S女史にもらった小さな袋入りのお花を低くなった点滴台にかけてみた。これで出歩いていると看護婦さんやヘルパーさんが「あら、かわいいわね〜」と言ってくれる。尿の袋だけつけて歩いているって思い切り色気がないだけに、ちょっとした気分転換にもなる。レントゲンにもこれで行ってしまった(週に1度は朝食前にレントゲンを撮るのだ)。
 夜中起きて途中からCLを見る。こうゆうときってロナウドが点を入れるんだよな〜と思っていると本当に2点。

 


●一日天下

9/17 回診でいきなり「この花に言いたいことがある」なんじゃ?と身構えると、「こんな美人がいるので、かすんでしまうなあ」。そーですか。「じゃあ、おしっこの管、抜いてみようか」。うれしいことこのうえなし!苦節2週間、ようやく私は自由な、管なし人間になれる。点滴台ともお別れ〜♪
 抜くとき、痛いのかな?と不安だったけど、看護婦さんが尿管の横の細い管から空気を入れると自然と管が抜けてきた。逆戻りしないことを祈るばかりだ。体液もでなくなったようだし、うっとうしいおむつもやめて、自分のパンツにした。そこに巨大な生理用ナプキンのようなパッドをあてる。
 管が取れたので、今日から「排尿日誌」というものをつけるように言われる。時間と量、色、気がついたことを記入するようになっている。シブイ日誌だ。
 お昼近くになって尿意はあったので自立後?初めてトイレに行く。ところがっ!採尿カップを構え、排尿にはげんでみるが、まったく出てこない。え?た、単におしっこが貯まっていなかったのね、と出直すことに。
 午後、Nさんにおしっこ出た?と聞かれる。出ていない、というと、なるべく水分を摂るように指示される。お茶をかなりムリして飲みまくる。尿意を感じて必死にトイレでがんばると、ようやく100CCぐらい出た。妙に白く濁っている。
 マダムがやってきたので、おしゃべり。京都のおみやげ「あぶらとり紙」をもらう。naoさんの指令で「金の烏龍茶」を相当探したらしい。しゅみましぇん。昨日、末広亭がちょうちょを作ろうと奮闘した話をしたら、ピンクのビニール袋でマダムが挑戦。あ、あまりできがよくないようで。しかしまたバカ笑い。
 尿意があったのでトイレに行くと、300ccと結構出た。これなら大丈夫かも。そうこうするうち、再び夕回診。末広亭に今日のおしっこのことを報告。「しかしあまり出ないようなら自己導尿というのも考えなければならない。これは男の方がやりやすいんだよな〜」自己導尿、って、読んで字のごとし?自分で管を膀胱に入れて、導尿するってこと???
 夕食後、トイレに行くとやはり150ccしか出なかった。実は私の排尿の状況は他の看護婦さんも気にしているようで、あまりでなかったことがわかるとベテランの看護婦さんがやってきて下腹部を押す。正直、手術のキズがありそっとしておいてほしい部分なのだが「ここが膀胱なの。押さえると、おしっこが貯まっている感じする?残尿感があるようならもう一度トイレでがんばってきて。このあたりを押さえてみてね」、言われたとおりやってみるが、なにせグログロでまだ赤くミミズ腫れしたメスのキズが残っている。改めて見ると、下は限りなくわれめちゃんギリギリまでキズがあるのだ・・・。力を入れてみるのってかなりつらい。結局まったく出せず。
 Nさんが尿道にカテーテルを挿入し(いったーーーーい!)、しばらくそのままの姿勢で放置される。溲瓶に貯まった尿は・・300cc。つまり残尿が300ccもあるのだ。これってかなりやばい。すかさず、今度は夜勤の若い看護婦さんが処置用の台車(いろんな道具が乗っている)と共に現れた。ベテランの看護婦さん曰く、「あまり何度も導尿するより管を入れましょう!」ああ。結局後退。私の自由は一日天下。
 若い看護婦さんが、今度は尿用の太いカテーテルを手にしている。朝まで入れてあったクダだ。「そんなに太いの?」やな予感がしたけど、何度もちくちく痛い思いをしているわりには管は入っていかない。勘弁して〜。「ちょっと待ってください」とどこかへ行き、しばらくするとまた別のベテラン看護婦さんがやってきた。その人がやるととくに痛みもなく、一発で入ったようだ。人によってこんなに痛さが違うなんて!!
 しかし、幸い前のような尿パックをぶらさげるのではなく、尿管にストッパーがついたもので尿を出すことになる。そこは磁石になっていて、普段はフタがされているが、トイレにいったときに、それを外しておしっこをするのだ。排尿日誌は引き続きつける。
 さらにこれとは別に夜勤の看護婦さんについてもらい、便ハキする。体育会系、しかも「バレーボールやっていました」って感じのキリキリした看護婦さん。のう盆で便を受けながら「私がこれをやってもいいんだけど、早くお家と同じ環境でやれるようにしたほうがいいと思うの。冷たいようだけど自立していかなきゃね」。もっともだと思う。家では看護婦さんが便を受けてくれるわけじゃない。それに一応看護婦さんがブロックしてくれるものの、自分の排尿カップを取りに来たり、畜尿袋に入れるために人も出入りする場所で、便を破棄をするのは正直抵抗があった(一応排泄行為ですがな)。明日からはトイレの中で自分でやることにしよう。しかしうんちょすにおしっこ。どちらもとっても人工的な状態になってしまった。
 隣の人のいびき、かなりうるさい。キルケさんにもらったRESTFUL SLEEPというエッセンシャルオイルをティッシュにたらし、かぎながら眠る。今回、落ち込んだ気分を高める「UP LIFTING」や免疫力を高める「IMMNE BOOST」など、目的別にブレンドされたエッセンシャルオイルにかなり助けられた。


9/18 朝、M尾先生に昨日のことを言うと「やっぱり少し早かったのかな。でも管を抜いてチャレンジすることはいいことなので、悲観的になることはありませんよ。あせらずやっていきましょう」うう。優しい言葉に救われる。回診ではもう消毒も管もないので、腹帯をとってもいいと言われる。だけどいきなり取ると不安なので、そのまま付けている患者さんも多いとか。私も引き続き腹帯はすることにした。
 清拭のときに、「今日少し交換には早いけど自分でフランジを取り替えてみますか?」と言われたので、チャレンジ。病室の窓を開けて、カーテンを外から見えないようにとめてくれた。フランジをストマの大きさにあわせて穴を開け、貼る。パウチをかぶせてできあがり。幸いうんちょすも出ず、指導されながらだったので、わりとスムーズにできた。「この分だとすぐ覚えられそうですね」。パウチ交換と同じように、替えたパウチは例のトイレの奥の洗い場で洗って干す。行くと先客がいた。年輩のおじさん。ゆかたをきて、奥さんとともに便ハキをやっている。同じ梅ジロー仲間だけど年代も性別も違うので声をかける気にならない。
 ストマに関するパンフももらう。なになに・・・私のような横行結腸ストマはいきなり障害者の申請ができるんだ(一時的なのでしませんが)。下痢をしやすい食べ物など、具体的にいろいろ書いてある。
 うんちょすが貯まったので、Nさんに言って濡れたガーゼ、それと使い捨てのビニール手袋を備品の中からもらう。「今度からガーゼを多めに渡しておきますね」そうしてもらえればいちいちガーゼをもらう手間が省ける。トイレで初めて捨てる。しかし、洗い場と違い低い位置にあるので、捨てるときのポーズに悩む。汚れたガーゼを左手でつかみ、それを持ったまま左手の手袋をひっくり返し、それをさらに右手で持って手袋をひっくり返す。そうすれば手は汚れることなく、使ったものがコンパクトになって捨てやすい。自己満足。
 「この部屋だけ試験的にテーブルを替えることになりました」。ベッドの前にあるテーブルは幅がありすぎて、看護婦さんのケアにも支障をきたす、とかなり不評。なので、片方だけ脚があるテーブルに交換するか、まずテストするんだとか。前に比べてずいぶん小さくなり、本がおけなくなってしまった。そんな作業をやっているうちすべてのカーテンが開けられ、部屋がオープンに。その間私は電話をかけに席をはずした。
 戻ってみると、他の3人が妙に親しく盛り上がっている。なんでも向かいの人と斜め前の人の娘さんが同級生、ということがわかり、盛り上がったらしい。隣の人も術後の苦しい時期をこえたので、参戦。みんな朝霞市民らしく、局地的な地元ネタを話している。私はいきなり浮いてしまった。話の中に入れず一人カーテンを引く。
 ところでおしっこの方は微妙な感覚。極端な話、採尿カップに取れればいいので、立ちションだってできるのだ。こんな経験、めったにできないかも。
 「おしっこ、勢いよくでていますか?」回診でF田先生に聞かれる。うーん、勢いよく、っていうと違っているような・・・
 部屋にいてもしょうがないので、点滴台もなくなったことだし、階段の上り下りを散歩に取り入れてみる。上りですぐ息があがる。元気になったつもりでも、まだまだ。


●金の烏龍茶パワー

9/19 回診のときにきかれるのはまっさきに「おしっこ」。婦長さんにもおしっこの出し方?をアドバイスされる。下腹部を押したりして力を入れて・・・でも痛いんだもん。一度ふんばっていたら「ぷちっ」ってや〜な感触があったし。末広亭「こんなこと、いうと叱られるだろうけど、立ちション便の感覚だろ?」おっしゃるとおりでございます。
 昼は待望の「選択メニュー」。私はシーフードカレーを選んでおいた。カレーなんて刺激物、いいのだろうか、と思ったけど病院ででるんだから大丈夫に違いない、と解釈。
 シーフードといっても「冷凍ミックス」のものっぽいけど、カレーはやっぱりうれしかった。「なんでも食べられるよ」と言っていたので、中国語の老同学、Kさんがプリンとチョコを持って午後から半休を取って来てくれた。
 続いてnaoさんが仕事のついでに通りがかったから、と、寄ってくれた。「金の烏龍茶」をたくさん持って。うれしい。「もう、尿の管がなくなったからパジャマだし、あぐらもかけるんだよ」というと喜んでくれた。烏龍茶効果か、トイレに行くと450CCも出た。やった、と嬉しくなってしまった。
 夜、7度5分と、少し微熱が出る。さらに下痢になっていた。下痢になるとパウチがあっという間に膨らんでしまう。カレーのせい?捨てるのも大変。かなり便器に近づかないとはねてしまう。だけど中腰はつらい。病院のトイレなので手すりがあって助かった。
 今のところ一番気になる言葉は1位自己導尿、2位抗ガン剤。


9/20 朝食時に例によってM尾センセが回ってきた。昨日の排尿日誌をみて「え?450CCって」たくさんでました、と言うと、それはよくないとか。えええ?なんでも膀胱の容量は500CCほど。それに対し大体200〜250CC貯まると尿意を感じるものなのだそう。あわててお見舞いが続いてトイレに行きそびれたことを話す。「数字だけみると、一杯になるまで尿意を感じないって思われますよ。ちゃんと説明した方がいいですね。あまり一度に量が多いのはよくないんです」えー。私はたびたびおしっこをする方がよくないと思っていた。理想的には1回の量が250〜300CCぐらいなんだとか。
 ついでに気になっていることを一つ聞く。「抗ガン剤のことなんですけど」。説明によると、まだ私に対する抗ガン剤投与の方針は決まっていないとか。「退院して落ち着いた頃に飲み薬で、というのが個人的な意見ですけど」ふうん。「院長はリンパは大丈夫だったけど、血液に食い込みがあった、って言っていましたけど?」「リンパをほじくり出した(!)のはボクなんです。リンパには確かに転移はなかったけど、原発に近い血液中からは見つかった、ってことなんです。だけど、そこから遠くの血液は大丈夫だったからあまり心配しなくてもいいですよ」。なるほど、わかりやすい。末広亭の下にいるから訓練されているのか?
 隣の人が「先生、胃にはペロリ菌が・・・」なんとなく聞こえてきて、笑ってしまったが、M尾先生は笑わず、「ピロリ菌について」まじめに説明をしている。いい先生だ。サッカー好きだし。
 パウチの交換の後、洗って干してベッドに戻ると、またまた清掃のため、部屋がオープンに。花の話などをきかっけに、病気の話を他の3人とする。梅ジローのことに興味を持たれる(私も自分がなるまで知らなかったモンね)。隣の人は同じ大腸でもs字結腸のガン。自分たちよりずっと術後も大変で入院も長引きそうだということで安心感を与えた?みたい。花瓶の花を処理してまとめたので、テーブルに余裕ができた。
 しかし昼食中、突如下痢便がでてきた。もおおお。
 夕方、テレビで「アントラーズVSジュビロ」の試合を見ていると、K改めAさんが顔を出す。「ずっときたかったけど熱があったりして」。私を含めた同期入社5人の中で、「最後の砦」と言われたAさんだったが、先月晴れて離婚成立。いろいろ大変だったはず。ずっと独身の1人をのぞいてみんな仲良く出戻ったことになる(あっはは〜♪)。4年にも及んだ家庭内別居状態の話は聞いていて壮絶だった。まあ、なにはともあれめでたい(不幸な結婚生活よりずっと)。Aさんも私の元気な患者ぶりに安心したようだ。遠く相模原から来てくれたのだが、約束の「金の烏龍茶」をはじめ、差し入れの本などで大荷物。マダムから指令を受けていた「美肌キープ用のパック」も持ってきてくれた。(手持ちのパックが底をつきそうだったので依頼していた)
 続いて仕事帰りのOliveさんが登場。Aさんが持ってきた、私たちが出会った当初にOliveさんが作っていた裏社内報?「宮益坂プレス」が大受け。私もお腹の傷を痛めるほど笑う。あっという間に8時を過ぎてしまった。みんなが買ってきてくれたので「金の烏龍茶」もたくさんになった。
 夜、また微熱が出る・・・ううう。みんなのせいではないよお。それでも消灯間近(もう看護婦さんは回ってこないころ)例によってパックをしていると、あの「バレー部」の看護婦さんが急に「お熱はかってくだ・・・」とカーテンを開け、私の顔を見るなり爆笑。「すみません」「いいですよ。それも大切なことですからね。終わったらお熱を測っておいてね」。


9/21 朝の回診時にF田先生が「そろそろおしっこの管、抜きますか?」。しかーし。前回の苦い経験があるので、慎重にもう1日だけこのままで、と頼む。「じゃあ、明日挑戦しましょう。今日一日がんばって」はあ〜い。
 フランジを貼り替える。ところがなんだか浮いてしまい、不安になってもう一度やり直し。結局わりとベテランの看護婦さんに貼るのはやってもらった・・・のはいいのだけど、どうも梅ジローの下の部分が痛い。それでもNさんに頼んで、シャンプーセットを用意してもらう。自分でも濡らさずにシャンプーができるようになってきた。
 ヒマなので階段の上り下りを繰り返す。結構疲れる。便ハキのほうはだいぶ慣れてきて少し中腰になってできるようになってきた。排尿の方も、昨日M尾センセからいわれたように200〜300の間で落ち着いていて、いい感じみたい。「勢いよく出す」というのもなんとなくできるようになってきた。金の烏龍茶パワーだ。みんな、ありがとう。


●逃れられない残尿測定

9/22 台風で朝から風が強い。いよいよ再び管を抜く。今度こそうまくいきますように。管を抜くと、消毒もなくなるので楽だ。ついでに腹帯もとって、自分で持ってきたキャミソールにしてみた。いつまでも腹帯をしていると病人気分なんだもん(トイレで面倒だし)
 しかし・・・直後にはまた濁ったおしっこで70しか出せず。まずいかも。ところが回診の後したくなりトイレに行くと330も出た。やった!自分で出している快感を味わう。
 おしっこはいい感じだったけど、また下痢・・・おそろしいほどあっという間にパウチが膨らむ。トイレにしょっちゅう通うはめに。だから掃除のおばさんともしょちゅうトイレでご対面。(トイレ奥のスペースに掃除道具入れなどがある)
 午後の検温で「一度残尿測定しますから、たくさん出たなと思ったらナースコールしてね」金の烏龍茶パワーで350もでた。これならそれほど残っていない、と自信満々でナースコール。上手な人だったのかあまり痛みもなく管を通して残尿測定。ところがなんと200ccも残尿があった。「あれ〜?」看護婦さんと二人で首をかしげる。ショック。また管に逆戻り?
 結局、F田先生がやってきて「残尿がやっぱり多いようなので、薬を出しますね」。まだ再び管を通されるより薬の方がいい。ところが副作用で便がやわらかくなるかもしれないという。ただでさえやわらかうんちょすなのに?
 薬は膀胱の筋肉を収縮するのを助ける「ウブレチド」とおしっこを出しやすくする「エブランチル15」。食事開始以来飲んでいる整腸剤とともに食後に飲むことになる。
 夕回診は食事どきになったので、私のふりかけを見られてしまった。「おう!梅干しさまさまってのはおいしいか?」
 夜、私の入院時の服を持ってキルケさんがやってきた。場合によっては、そろそろ退院?とにらんだキルケさん。何が着られるか確かめたいのだそう。しかしGパンはファスナーが閉められず。ブラウスは着られないことはないが、場合によってはお腹のふくらみが目立つ。結局この服装はNGに。退院時もそうだけど、これから再手術までの間、何を着るかというのはかなり大きな問題だ。
 私の思考は今のところ7割おしっこ、2割うんちょす(梅ジロー)。その他1割。排泄関係が大部分を占めている。


9/23 レントゲン、と聞いていたが、いつものように朝食前に呼ばれず、ちょうど朝食を食べ始めた頃になってしまった。祝日だからしかたがないのか、早朝のレントゲン技師はたいてい2人なのだが、この日はたった1人。向かいのS口さんも呼ばれていたので、レントゲン室の椅子に座っておしゃべり。胆嚢を摘出した彼女は早くも明日退院なのだ。ようやく私たちの番、と思いきや救急で立て続けに2人運ばれてしまい、対応に大わらわ。待っているおじいさんの中には体調が悪くなり「吐きそう」っていいだすし、待っても待っても順番は来ないし。30分待ってようやくレントゲン。管もなくなったし、腹筋も動かせるようになってきたので、あれほどつらかった台の上に横たわる動作もそれほどつらくなくなっていた。 戻るとすっかりコーヒーは冷めてしまっていた。
 清拭が終わって、勝手知ったる、という感じでシャンプー。
 お昼、お彼岸ということでおはぎがでてきた。なんとなく懐かしいなあ。昔はなにかといえばおはぎを食べていた気がする。
 しかし不幸にも軟便気味。副作用なのだろうか?熱も7・5度あり少しだるい。キルケさんに電話すると、着替えを持っていけないので、Mくんに代わりに持っていってもらうという。さらに退院時の服を買ってみたので試着してほしい、とか。
 午後一度残尿測定をすることになっていて、適当なときに看護婦さんを呼ぶようにいわれていた。でもお見舞いの人もくることになっていたし、なんとなーくNさんは避けたい。準夜勤の人がやってくる5時過ぎがねらい目、と勝手に判断。
 2時、MくんとOくんがやってくる。「阪神優勝おめでとう」というと、うれしそうなMくん。キルケさんから預かった洗濯物や、差し入れの本などをいただく。そういえば毎年恒例の鍋会を今年はどうするか、と言う話題に。2度目の入院が12月になりそうだというのでその前にしようか、とも話に。最悪、私は不参加かも。
 2時40分、まさにいれかわりにT同学登場。香港明星の歌うMDや本をいただく。話をしていると、3時にK社のM社長と、そのお友達で中国関係の仕事でお世話になっているI氏が現れる。I氏に「有機龍井茶」などをいただく。
 みなさんが帰った4時すぎ、Nさんに「今度おしっこしたら残尿測定するからね」と告げられる。トイレでうんちょすを捨てていると、強烈な尿意(そういえば、薬を飲んでから、尿意を感じてからすぐ出る感じで危険なのだ)を感じる。やっぱり300ほどでた。一生懸命残尿がないように粘る。そのあと呼ぶとやっぱりNさん。しかたがない。あきらめてベッドに横たわる。
 や、やっぱり痛い。思わず叫ぶ。1回では入らず、リトライされる。「力を入れるとよけい入らなくなるから」だって他の人のときはそんなに痛くないんだもん。
 半べそかきながらふとんをかけられ、5分ほど放置。出し切るのを待つのだが、これって時間が長くなればなるだけ、残尿って増えていくのでは?という疑問も。水分摂っているから1時間でも貯まってしまうことを考えると、純粋な意味での残尿ってもっと少ないのではないかな、と思う。残尿は100cc。ずっと少なくなっている〜ほっとする。これじゃまた管に戻ることはないんじゃないかな。
 夜勤の担当看護婦さんは例の「バレー部」。「あの整腸剤がなくなったんですけど」。私はどこかで管理されていて、薬は処方された分がなくなったら自動的にまたもらえるんだと思った。そうではなく、「自己管理」なので、なくなりそうになったときにちゃんと言わないといけないのだそう。早く言ってよ。もう薬局が閉まっているので、処方は明日とか。軟便、というか下痢状態のときに整腸剤がないってつらい・・・それを察して「ナースステーションにあるかもしれない」と探してくれた。夜と翌朝の分をもらい、ほっとする。
 とにかく下痢がひどい。8回ぐらいうんちょすを捨てる。おしっこもあるのでしょっちゅうトイレに行くことに。トイレの往復だけで疲れてしまう。熱も7度6分。久しぶりに氷枕をお願いする。もう少し睡眠がちゃんととれたら微熱はなくなると思うんだけど。


●条件付き退院許可?

9/24 回診で残尿が100ccだったというと、「このまま100以下が続くようなら26日、退院するか!」やった〜苦節3週間。病室の他の人もよかったね、と言ってくれた。ただしそのためには今日もプチ憂鬱な残尿測定をするのだけど。
 昼、向かいのS口さん退院。最後の何日間は結構話もして気も紛れた。
 午後、満を持しての残尿測定。結構手際のよい看護婦さんで痛みなし(心理的にNさんだと構えてしまうのかな?)。そして結果は130cc。なんと微妙な・・・
 ちょうどHZ氏(花束おじさん)が現れ「金曜日はだめだけど29日なら送っていく」とか。実はキルケさんも26日は3時からお客の予約が入っているので、ギリギリのスケジュールなのだ。
 さらに今日がお休みのマダムがケーキを持ってやってきた。「私も29日なら来られるわ」。26日だと、キルケさんもすぐ帰らなきゃならないから、私がいきなり自宅でひとりぼっちになってしまうことを心配している。29日だとお部屋の掃除もできる、とマダム。もう一つ、例の選択メニューになる木〜土曜日。土曜日「デミグラスソースのオムライス」を選んだ私。「それはやっぱり食べていくべきよ」。ケーキを食べながら検討していると、K上さんが登場。10ん年前の、かつての雇い主。幸い甘いもの好きな人なので余っていたケーキを食べてもらう。実はk上さんの中三の息子さんが去年、足に出来た悪性腫瘍で長期の入院をし、つらい抗ガン剤の点滴も受けたらしい。まったく知らなかった。
 末広亭にすごく会いたがっていたマダムだったが手術でもあるのか、今日の夕回診には現れず、がっかり。マダムには「SK-II」のパックをもらう。「これで退院前きれいになってね」
 夜中、トイレに行き、いつものように採尿コップでおしっこをとり、「マイ・畜尿袋」に入れようとしたら、他の人の名前になっていた。他を探しても見つからない。ナースステーションで聞くと、今後は量だけコップではかって、記録すればよいとのこと。畜尿をする必要性がある人が優先されるそうだ。いよいよ退院に近い感じでうれしくなる。


●だんだん近づく「普通の生活」

9/25 朝の回診で昨日の残尿が130CCだったことをいうと、F田先生が「でも四捨五入すれば100だよね」と!そんなアバウトでええんかい?だから26日退院でOKだという。「すみませんが、都合でできれば月曜日にしてもらいたいんですが」。「そうですか、じゃあそういうことにしましょう」とあっさり認められる。オムライス食べたさの「都合」が2割ほどなんですが、ね。
 検査入院で昨日斜め前に入った人と隣の人がおしゃべり。歳も近いようで話があうようだ。「しーてー検査が」と2人で話している。
 朝、清拭がヘルパーさん担当に。いよいよ普通になった感じ。背中だけ拭いてもらい、前とお下は自分で拭く。
 ある看護婦さんに、退院後の梅ジロー用品の購入方法や、梅ジローをしたときの入浴について質問。「キャップがあるので、それをつければ入れますよ」「でも逆にそれがなければ自宅に戻ってもお風呂に入れないと言うことですか?」言われてみれば、と思ったのか、キャップを捜してきてくれた。やっぱりなんでも言ってみるもんだ。
 残尿測定、今日もあり。でもNさんじゃないので、悪いけど痛くなかった。100CC。合格ライン、キープで安心した。
 しかしうんちょすの方は相変わらず軟便。それに梅ジローに痛みがあるのが気になる。
 H氏と一緒に働いているN野さんが訪れる。ハリポタ2巻をもらう。キルケさんと引き続き、退院時の服装について検討。


9/26 末広亭の話では12月ごろ閉鎖の手術をする予定だとか。「しかし場合によっては先延ばしもある」「でもいつかは、閉鎖するんですよね?」「そうしたいと思っている」
 お隣退院。よく見かけた、同じ大腸手術らしい青年も退院(私と同時期にぼうくんをしていたのでわかった)。ぴっしりした服が決まっていた。私もほんとなら今日だったんだけど。まああと少しここでお世話になって、より万全の態勢で・・・今日も残尿測定をしなければならないが、部屋の担当はモクモクと仕事をするキクチくんなので少し安心。
 ヘルパーさんに、「Iさん、シャワー浴びます?」と聞かれる。やったああ。実に25日ぶり(う〜)。昨日キャップを入手していたこともよかった。通常は2人で入浴するそうだが、私だけ一番後に回してもらい、一人で入れるように看護婦さんが配慮してくれた。順番がまわってきて、準備。やっと持ってきた石けんが使える。梅ジローとお風呂に入る練習にもなった。しかし浴室は機械浴もできるようになっていて、とっても広いのでなんだか身の置き場所がない。やっぱりかがむのがつらいので、中にあった椅子に腰掛け、体を洗う。ただお腹の傷口など、ごしごし洗うのも怖いのでお湯をかけるだけ。梅ジローもあんまり濡らさないように結構気を使う。
 昼食後、急におしっこがしたくなり(薬のせいで突然尿意が襲ってくる)トイレに行った後、ナースコール。お昼時でタイミングが悪いのか「行きます」と言ったっきりなかなか現れず、30分経過。これじゃ残尿、とはいえないのではと思い、再びコール。キクチくん「ごめんなさい、人手不足で・・」次にトイレに行ったとき、ということに。「じゃあまたお茶たくさん飲みます」「そんなムリして飲むことないですよ」
 1時間30分後、再びトイレに行ってコール。しばらくしてキクチくん、苦笑いしながら現れて今度は人はいるんだけど、回診車(?)がないということで、また次回、と告げられる。「じゃあ、今度はトイレに行く前にお知らせします!」しつこく1時間後、コール。トイレから出るとキクチくんが待ちかまえていた(笑)。全然痛くなかった。技術と経験の差か?残尿100cc。やったあ。
 懐かしのkさん、外来の帰りに寄ってくれた。飲み物やお菓子などをいただく。入れ替わりに仕事関係の編集者Bさん、来訪。お父さんを大腸ガンで亡くされたばかり。小さめのクッションを2つ、お見舞いにいただく。
 夕回診で末広亭、退院後の話になる。「どういう服を着るか考えなきゃな。オレと同じ体型だから、だぼっとした服を着ていると、近所の人におめでただと間違えられるかもしれないからな」と言われる。プンプン!!同じ体型にするなんて失礼じゃあ!梅ジロー関係にくわしいC主任に指導を受けるように指示される。わからないことはメモ書きにして聞くように言われる。明日は残尿測定ないという。今後は尿の量を見てこのままだったら受けなくていいみたい。ほっとする。これで恐怖の「自己導尿」も逃れられそう。本を見られ、「何読んでるんだ?」「え、はずかしながらハリポタです」


●待望のオムライス

9/27 土曜日だ。隣の人のいびきがないので久しぶりに耳栓なしで眠れた。
 C主任から梅ジローについて指導を受ける。まっさきにどういう服がいいか聞くと、「あら、やっぱりIさん女性だし、早く仕事に復帰したいのね。今までこういう質問する人っていなかったのよね」え?私としては最も気になるところだったのだ。
 昼、待望のオムライス。食事を配膳してくれたヘルパーさんも見て「おいしそうね」というので「楽しみにしていたんです」という(退院を延期したぐらい?)。しかしせっかく高揚した気分も昼過ぎ下痢便になり萎える。
 初めて屋上に出てみた(今まで行けるなんて思わなかった)日差しは強いけど、きもちいい。
 テレビカード5枚目。しかし他の人に比べたら見ている時間は少ないほう。それまでのペースなら足りそうだったけど、その週末「盲導犬クイールの一生」が一挙に再放送されることを知り(7話分)、購入。
 今日は検査もないし、私がやることといえば排尿日誌をつけることだけ。ヒマなのだ。
 夕食中、お腹の左側が急にいたくなり、脂汗。もしかしておいものお菓子がいけなかったのか?猛烈な痛みは波のように押し寄せてくる。とりあえず歩いて消化を促すことに。ときどき痛みのあまりに足も止まったが、こんなことで退院延期とかになりたくない。何事もなかったようにしなきゃ、とムキになって歩く。なんとかこの痛みも1時間ぐらいで治まった。
 ベテラン看護婦さんに恒例の問診ときに報告すると、「ぜん動痛」だと思うよ。よくかんで食べてね、と言われるだけですんだ。
 向かいの人は腸閉塞。いつも歩き回っているのになったんだとか。腸の手術をすると腸閉塞がこわい、と聞くけど、本当にそうだ。夜、再々下痢便でトイレ行きに忙しくなる。
 消灯後、斜め前に急患が入った。かなり若い人らしい。いきなり看護婦さんの前でもケータイで(あたりを気にすることもなく)友だちに入院したと電話かけまくり。うるさいな〜!続いて、私の隣にも急患が。やっぱり看護婦さんがバタバタと処置をしてうるさい。これであっという間に満室だ。この隣のおばちゃん、いびきが「二重奏」やれやれ。静かな夜は1日だけ。ああ、退院間近でよかった。


●退院前日 
9/28 最後の日曜日。朝、5時30分に照明がつくとともにパワー全開で行動をするお向かいさん。隣の人は爪を切りだし、つづいてヤスリでこすっている。かなりこの音、苦手だ。朝恒例の体重測定。くっちゃーね、状態なので増えていると思ったら意外にも増えていなかった。
 明日のために、花をコンパクトにまとめる。なかなかかわいくできた。
 ハリポタ、2巻読了。朝回診の前の回診?で女医のM岡先生、「ハリポタは読み終わった?」
 今日はだっれもこないと思っていたら、お昼にAさんがやってきた。駅にあるシュークリーム屋さんがずっと気になっていたというので差し入れ。一緒に昼ご飯を食べて、そのあとシュークリームを食べる。ボリュームもあっておいしかった。
 午後フランジの交換をする。退院前の最後の交換で、Nさんが見守る。はがすとかなり赤くなっている。それに梅ジローから出血。フランジに当たって出血していたらしい。皮膚の保護材(ドレッシング剤)を貼ることになった。ところが貼ってみるとまたもや「浮き」が気になる。で、結局Nさんが「もう一度やってみる?」。結局Nさんは一生懸命フランジと同じ形にドレッシング剤を切り抜き、下に貼る。かなりフランジに高さがでて、梅ジローがめり込んだ感じに見える。ドレッシング剤を貼るとフランジが高くなる分、洩れやすくなるって聞いていたけど、全面に貼って大丈夫だろうか?※
 昼間、例の「盲導犬クイール」を食い入るように見ていると、隣のおばさんが、仕切のカーテンをゆらしながら「ボリュームさげてもらえないかなあ」と言ってきてびっくり。
 言い訳じゃないけど、昼間はみんなイヤホンを外してみているし、決してボリュームを上げてみていたわけじゃない。今までの私の周りの方がよっぽどうるさかったじゃない!そいえばこのおばちゃん(顔は見ていないが)お見舞いの人に「テレビは嫌いだから見ない」とやたら主張していた。自分が嫌いだから人が見ていると気になるのか。はっきりいってとばっちりだけど、うるさい人みたいなのでイヤホンで見る。
 入院間もない人は痛みや不安でおそらく周りにまで気を配る余裕がない。わがままにもなってしまうもんだ。私もきっとそうだったんだろうと、少しいい子ちゃんになって考える。
 夕方、いつものお茶を配ってもらう時間。マグカップを出したら、ヘルパーさんがなかなか戻ってこない。5分経っても戻らない。マグカップごと忘れられたのか?
廊下に様子を見にでると、ヘルパーさんが戻ってきた。
「見たら茶渋がついていたから洗っていたの。お待たせしてごめんなさい」そんなこともしてくれるなんて、感動。それだけ入院が長くなっちゃった証?
 夜、とっておきのSK-IIのパックで肌をベストコンディションにキープ(したつもり)。明日に備えるのだ。
※ほんとは、やはり必要な箇所だけ貼るべきだったらしい。退院後、大変なことに。

日付はすべて2003年です

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